昨今、建設現場などでもITの導入が進められ、ドローンが空中写真やレーザーによる測量や施工進捗管理を担うことも多くなってきた。まさに空の産業革命の真っただ中と言った状況である。
一方で課題となっているのが、現場の負担を減らし切れていない現状。現場で使われるドローンの多くは、GPSを用いた自律飛行による撮影を行う。しかし、必ずしもGPSが安定して受信できる環境が整っているとは限らない。そうした場合には、パイロットによる手動操縦が必要となるため高い専門性が求められるのだ。
また、撮影データをドローンから抜き出す必要性や、他作業が行われていない時間帯での飛行など、人も手間も時間もかかるといった現状も課題視されていた。
こういった課題や現状へのソリューションとして、NTTは遠隔操作による自動巡回の実用化を進めてきた。
GPS環境下では自動飛行を行い、GPSが届かない環境ではVisionを用いた自動飛行を行う。
作業員は遠隔地からクラウドサービスを経由して、リアルタイムで作業の進捗の確認が可能。
今後こうした遠隔操作の技術は、災害対応にも活用されることが期待されている。ドローン産業はまだまだ裾野を広げ続けていくだろう。